染色は茜(あかね)、柘榴(ざくろ)、くるみなど天然染料を用いた草木染です。染色では染料を単体で用いることはほとんど無く、ギャッベ5大色と呼ばれる「赤・黄・茶・青・緑」をミックスしてファーハディアンならではの染色を誇っています。
「染め」の最大の特徴は、手紡ぎした羊毛の糸を油抜きせずに使うこと。驚くほど大量の染料を使い、その煮えたぎっている釜に直接糸を投げ込みます。油抜きしていない糸は染めが容易ではありませんから、長時間煮て染め上げるのです。釜から引き上げられた糸は水洗いし、天日干しに。標高1千5百メートルを超える高地の強い太陽を浴びて、力強い糸が生まれるのです。
*ブルーは、高地では藍の発酵も進まず高価なため、インディゴを使用します。